東京都新宿区四谷の「ルキナ新宿四谷クリニック」です。当院では、患者さま一人ひとりの状態に合わせたワキガ治療を行っています。
ワキガの臭いは、日常生活の人間関係や仕事の場面で気になりやすく、「自分はワキガなのか」「どの治療が適しているのか」と不安を抱える方も少なくありません。
本記事では、ワキガの原因となる仕組みやセルフチェックの方法、日常生活でできるセルフケア、さらに最新の治療法までをわかりやすく解説します。
ワキガとは?ニオイの仕組みと発生メカニズム

ワキガとは「腋臭症(えきしゅうしょう)」とも呼ばれ、ワキから特徴的な臭いが発生する症状です。主な原因は、アポクリン汗腺から分泌される汗にあります。
アポクリン汗腺から分泌される汗には、タンパク質や脂質などの成分が含まれています。これらの成分が皮膚表面の細菌によって分解されることで、独特の臭いが生じます。その臭いは、「スパイシーな香り」や「硫黄のような臭い」などと表現されることがあります。
ワキガは、多くの場合思春期以降に発症します。これは、性ホルモンの影響によりアポクリン汗腺の活動が活発になるためです。さらに、遺伝的要因のほか、ワキ毛の量、ストレスや緊張といった精神的要素、スポーツなどによる発汗量の増加も臭いの発生に関係しています。
ワキガのセルフチェック方法

ワキガの臭いの感じ方や強さには個人差があり、自分がワキガかどうかを正確に判断するのは難しい場合があります。そのため、ワキガの特徴やサインをもとにセルフチェックを行うことが参考になります。
以下の項目に複数当てはまる場合は、ワキガの可能性があると考えられます。
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ワキガを改善するためのセルフケア

ワキガの臭いを改善するためには、まず日常生活におけるセルフケアが重要です。ここでは、ワキガ対策につながる具体的なセルフケア方法をご紹介します。
ワキを清潔に保つ
ワキガの臭いは、アポクリン汗腺から分泌された汗が皮膚の常在菌によって分解され、揮発性脂肪酸などの臭気成分が発生することによって生じます。そのため、汗や皮脂をこまめに拭き取り、清潔に保つことで菌の増殖を抑えることは、ワキガ対策として有効です。
入浴やシャワーの際にワキを清潔に洗い、汗をかいたら早めに拭き取る習慣をつけましょう。
衣類の選び方を工夫する
ワキガの臭い対策では、衣類の素材選びもポイントです。ワキにかいた汗や皮脂が衣類に残ると、細菌が繁殖しやすくなり、臭いが強くなる原因となります。
衣類は、通気性と吸湿性に優れた綿や麻などの天然素材を選ぶのが理想的です。これらの素材は汗を素早く吸収し、ムレを防ぐことで菌の増殖を抑える効果があります。
一方、ポリエステルなどの化学繊維は臭いが残りやすく、汗が乾きにくい場合もあるため、長時間の着用は避けた方がよいでしょう。また、汗をかいた衣類は放置せず、こまめに洗濯して清潔に保つことも大切です。
規則正しい食生活を送る
脂質や動物性タンパク質を過剰に摂取すると、皮脂の分泌が増加したり、アポクリン汗腺から分泌される汗の脂肪酸濃度が高くなることで、臭いが強くなることがあります。特に、揚げ物や肉類を中心とした食事が続くと、体臭全体が強くなる傾向があります。
一方で、野菜や果物、発酵食品を積極的に摂取することで、腸内環境の改善や代謝バランスの安定につながり、結果的に体臭をやわらげる効果が期待できると考えられています。
運動を定期的に行う
定期的な有酸素運動は、血流改善と新陳代謝の促進を通じて汗腺の機能を整えます。また、運動によりストレスが減少し、自律神経のバランスが安定するため、発汗量や臭いの変動を抑える間接的効果も期待できます。
飲酒や喫煙を控える
アルコールは血管を拡張させ、交感神経を刺激して発汗を促進するため、体臭を強める原因になります。また、喫煙に含まれるニコチンも交感神経を刺激し、発汗量を増やすほか、タバコ特有の臭い成分が皮膚や衣服に残ることで体臭を悪化させる要因になります。
過度な飲酒や喫煙を控えることで、発汗抑制と臭いの軽減が期待できます。
ワキガの治療法と特徴

ワキガの治療には、外用薬、ボトックス注射、ミラドライ、手術などがあります。ここでは、それぞれの代表的な治療法について解説します。
外用薬
ワキ汗を抑える外用薬には「エクロックゲル」と「ラピフォートワイプ」があり、いずれも保険適用で治療が可能です。これらの薬剤は、原発性腋窩多汗症に対して保険適応が認められています。
作用の仕組みとしては、発汗を促す神経伝達物質「アセチルコリン」の働きを抑えることで、汗の分泌を減少させます。使用開始から効果を実感するまでには一定期間を要しますが、継続的に使用することで安定した効果が期待できます。
軽症の場合には有効な治療法となりますが、ワキガのように臭いの原因となるアポクリン汗腺の活動を抑える効果は限定的です。そのため、根本的な改善を目指す場合は、手術やミラドライなど他の治療法を検討することが推奨されます。
ボトックス注射
ボトックス注射は、A型ボツリヌス毒素をワキの皮膚の下に注入し、神経から汗腺への信号を遮断することで発汗を抑える治療法です。重度の原発性腋窩多汗症に対して保険適用が認められています。
治療後2〜3日ほどで効果が現れ、効果の持続期間はおおよそ4〜6か月間です。効果が薄れてきた場合には再注射が必要となりますが、施術後の腫れや痛みは少なく、ダウンタイムもほとんどありません。
そのため、「ダウンタイムを短くしたい方」「一時的・季節的な発汗対策をしたい方」「手術に抵抗がある方」などに適した治療法といえます。
ミラドライ
ミラドライは、ワキにマイクロ波を照射して、汗や臭いの原因となる汗腺を熱の力で破壊・焼灼する治療法です。皮膚を切らずに行えるため、メスを使わないワキガ・ワキ汗の根本治療として注目されています。
破壊された汗腺は再生しないとされており、半永久的な効果が期待できる点が特徴です。治療後は一時的に腫れやしびれ、圧痛が生じることがありますが、多くは数日から1週間ほどで軽快します。
このように、ダウンタイムが短く、再発リスクが少ない点がミラドライの大きな利点です。手術に抵抗がある方や、できるだけ日常生活に支障をきたさず根本的な治療を希望される方に適した方法といえます。
手術(剪除法)
ワキガ手術の代表的な方法として、剪除法(せんじょほう)が挙げられます。剪除法は、ワキの皮膚を小さく切開し、臭いの原因となるアポクリン汗腺を医師が直接目で確認しながら丁寧に取り除きます。汗腺を一つひとつ確実に除去することで、再発が少なく、高い効果が得られる治療法としてされています。
手術は局所麻酔で行い、皮膚を反転させて汗腺を除去した後、丁寧に縫合します。所要時間はおおよそ60〜90分ほどです。術後は数日間ガーゼで圧迫固定を行い、抜糸は1週間前後で実施します。腫れや内出血が一時的にみられることがありますが、時間の経過とともに自然に軽快します。
ミラドライやボトックス注射と比べると、ダウンタイムはありますが、再発を防ぎたい方や、症状が強い重度のワキガの方に適した治療法です。
ワキガを根本的に治す方法は?

ワキガを一時的に抑える方法としては、外用薬やボトックス注射などがあります。これらの治療は汗の量を減らすことで臭いを軽減できますが、原因となるアポクリン汗腺を取り除くわけではないため、効果は一時的です。
ワキガを根本的に治すためには、アポクリン汗腺そのものを除去または破壊する必要があります。代表的な治療法として、ミラドライと剪除法の2つがあります。
ミラドライは、マイクロ波を照射して汗腺を熱で破壊する「切らない治療法」です。皮膚を切らずに施術でき、ダウンタイムが短く、日常生活に戻りやすいのが特徴です。一方の剪除法は、ワキの皮膚を切開し、医師が目で確認しながらアポクリン汗腺を直接取り除く方法です。確実に汗腺を除去できるため、再発が少なく高い治療効果が期待できます。
どの治療を選択するかは、症状の程度や希望、ライフスタイルに応じて、専門医と十分に相談したうえで決定することが大切です。
ワキ汗やワキガ治療ならルキナ新宿四谷クリニック

東京都新宿区のルキナ新宿四谷クリニックでは、ミラドライ、ボトックス、外用薬などを用いたワキ汗やワキガ治療を提供しています。
当院では、外科専門医や形成外科専門医の資格を持つ医師が、患者さま一人ひとりの状態を丁寧に診察し、それぞれに合った治療方法を提案いたします。
ワキ汗やワキガでお悩みの方は、当院までお気軽にご相談ください。
ミラドライに関する補足情報
・治療内容:重度の腋窩多汗症のミラドライ治療(自由診療)
・治療期間及び回数:1回
・治療費用(税込):148,000円〜278,000円
・主なリスクや副作用:治療部位の腫れ・痛み・色素沈着


著者情報

2023年2月1日に開院した東京都新宿区四谷の美容外科・内科を標榜するクリニック。
当院では外科専門医、形成外科専門医が、長年の診療経験に基づいた「安全な医療」を「適正な料金」で提供しています。