東京都新宿区四谷のルキナ新宿四谷クリニックです。
当院では、ワキ汗やワキガにお悩みの患者さまに対して、ミラドライの治療を提供しています。
当院でミラドライの施術を受ける患者さまからいただくご質問のひとつに「ミラドライの死亡事例」に関するものがあります。患者さまの中には、ミラドライで死亡事例が報告されていることを事前に調べ、ご存じの方も少なくありません。
そこで今回は、ミラドライの死亡事例についての詳細を取り上げ、ミラドライの安全性やクリニック選びの重要性についてもご紹介します。
ミラドライの死亡事例に関する報告
ミラドライの死亡事例に関する報告は、2022年に症例報告として論文が発表されています（Wen S, et al. Legal Medicine 2022;58:102095）。
症例報告によると、体臭のために会陰部、性器、肛門周囲にミラドライ治療を受けた健康な女性が、治療後に持続的な発熱や疼痛、治療部位からの出血といった重篤な副作用を生じ、トキシックショック様症候群を合併したフルニエ壊疽によると考えられる急速な全身状態の悪化によって6日目に死亡したとされています。
トキシックショック様症候群
トキシックショック様症候群は、黄色ブドウ球菌が産生する毒素によって引き起こされる急性疾患です。主な初期症状には、突然の高熱、発疹・発赤、倦怠感、嘔吐、下痢、粘膜の充血などが含まれます。
フルニエ壊疽
フルニエ壊疽は壊死性筋膜炎の一種で、外性器や会陰部から急速に進行する壊疽です。壊疽とは、組織が壊死し、その部分が腐敗・融解する状態を指します。
ミラドライの安全性とクリニック選び
今回取り上げた症例は、ミラドライの使用目的又は効果の対象となる重度の原発性腋窩多汗症（ワキ汗）に対する治療ではなく、安全性が確立されていない陰部への使用です。
腋窩多汗症に対するミラドライの治療では、このような報告はなく、安全性が確認されています。そのため、過度な心配は不要と考えます。ただし、腋窩多汗症の治療であっても、施術後に内出血や痛み、海外ではまれに神経損傷の事例も報告されています。
ミラドライは、手術を行わずに重度の原発性腋窩多汗症の根治治療が可能であり、高い効果が期待できます。その上で、治療を受ける際には、安全性にも配慮することが大切です。
ミラドライの治療でクリニックを選ぶ際には、効果や費用面だけでなく安全性にも注目し、信頼できるクリニックを選ぶことが重要と考えます。
ミラドライに関する補足情報
・治療内容：重度の腋窩多汗症のミラドライ治療（自由診療）
・治療期間及び回数：1回
・治療費用（税込）：148,000円〜278,000円
・主なリスクや副作用：治療部位の腫れ・痛み・色素沈着
著者情報
2023年2月1日に開院した東京都新宿区四谷の美容外科・内科を標榜するクリニック。
当院では外科専門医、形成外科専門医が、長年の診療経験に基づいた「安全な医療」を「適正な料金」で提供しています。